みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
本日は、この春4月より新たにスタートする『リトミックコース(仮)』についてお知らせいたします。
これは、これからの日本のバレエ教育において「絶対に欠かすことのできない重要なピース」になると、私たちは確信しています。
今回は、私たちがどれほどワクワクしながらこのコースを準備してきたか、そしてなぜ今この学びが必要なのか、その想いをお伝えさせてください。
将来の飛躍を左右する「最適なタイミング」
バレエ安全指導者資格®︎では、医学や発達心理学、諸外国のメソッドなど、あらゆる角度から幼児期・幼少期の運動のあり方を研究してきました。
そこから導き出された結論は、「本格的なバレエの技術を教え込む前に、やらなければならないことがある」という事実です。
スキャモンの発育曲線が示す通り、子どもの神経系の発達には「その時期にしか伸びない」明確なリズムがあります。
海外の名門バレエ学校が10歳前後まで本格的なテクニック指導を急がないのは、幼児期が「バレエの土台」を大きく育てるための、二度と戻らないゴールデンタイムだからです。
この最も重要な時期に、豊かな体験を通じて「表現の土台」をしっかりと作ること。
それこそが、日本を飛び越え、世界で活躍するダンサーたちが持つ音楽性のある踊りの基礎にもなると考えております。
なぜ今、バレエに「感性の学び」が不可欠なのか?
バレエは本来、「音楽と共にある総合芸術」です。
ダンサーが舞台で観客の心を震わせることができるのは、正確な技術だけでなく、音楽を深く理解し、身体で奏でることができるからです。
実際、日本や世界を代表するような指導者や振付家の方々とお話しすると、「感性」と「音楽性」が何よりも重要であると口を揃えておっしゃられます。
しかし、私たち含め、多くの方は世界を代表するようなダンサーでも指導者でも振付家でもありません。
その方々がそれを大切だとおっしゃられる意味はなんとなくわかっても、それをどう子どもたちに根付かせれば良いか、育めば良いか、その手段がわかりません。
そしてさらに私たちは「感性」とはなんだろう、「音楽性」とはなんだろう、と考えに考えてきました。
一般的にはそれを持っていること自体が才能であり、後天的にどうこうできるものではないとも思われています。
才能という言葉で諦めない
しかし、私たちは「感性」や「音楽性」は決して生まれ持った才能だけで決まるものではなく、幼児期・幼少期における豊かな体験と環境によって、誰もが後天的に、そして無限に広げていくことができると確信しています。
適切な時期に、芸術的なアプローチに触れ、音を「能動的に聴き、自ら気づく」環境さえ整えれば、子どもたちは驚くほどの吸収力でそれを自分自身の表現へと昇華させていきます。
「才能」という言葉で片付ける必要はありません。
私たちが注力すべきは、才能の有無ではなく、子どもたちの感性が爆発的に芽吹くための「土壌づくり」です。
これをクッキー作りに例えてみましょう。 バレエの技術やテクニックが美しい「型」だとしたら、子どもの感性は土台となる「生地」です。 どれほど立派な型(高度な技術)を用意しても、ベースとなる生地(感性や音楽性)が小さくパサパサであれば、感動を生む美しいクッキーは決して焼き上がりません。
だからこそ、私たちは技術という型を押し当てる前に、何よりもまず「感性という生地」を大きく広げる必要があると強く考えています。
幼児期にしか養えない「一生モノの表現力」
本コースは、ドイツのケルン音楽大学大学院を経て、カールスルーエ音楽大学にて実技教育の最高位である「ゾリステンクラッセ課程」を修了された素晴らしい作曲家、東俊介先生に監修をいただいております。
私たちが持つ医学・科学的知見と、トップクラスの芸術的知性が融合したこのアプローチは、子どもたちに「表現力の種」を蒔いていきます。
本コースで得られる「表現者としての根源的な栄養」は以下の3つです。
- 「聞こえる」を、能動的な「聴く」へ変える力
音の距離感や「間の気配」を聴き分ける習慣は、バレエの音楽性はもちろん、集中力、観察力、他者への共感性といった「非認知能力(数値化できない生きる力)」の強力な土台となります。 - 「才能」に依存しない、自ら表現を生み出す回路
音の粒立ちや緊張感に自ら「気づく」経験を重ねることで、子どもは自然にそれを身体へ写し取るようになります。この「気づきを表現へとつなぐ回路」を太くすることこそが、将来の芸術活動を支える確固たる力になります。 - 揺るぎない「自己肯定感」の育成
音楽の感じ方に正解はありません。「自分が感じたことには価値がある」と認められる経験は、舞台に立つ上で絶対に欠かせない自信とオーラを育てます。
未来のダンサーを育てる「感性のナビゲーター」へ
芸術には「たった一つの正解」はありません。
そして、何かを感じ取る「感性」にもまた、決して正解はありません。
だからこそ私たちはつい、評価しやすく目に見えてわかりやすい「型」や「技術」ばかりを頼りにしてしまいがちです。
しかし今、芸術の世界にとどまらず、社会のあらゆる場面で「豊かな感性」を持つ人が強く求められています。
このバレエの世界においても、「音楽と感性の豊かな土壌」を提供できる指導者の存在が、これからますます重要になっていくでしょう。
そして、そうした豊かな感性を持つ子どもたちを育むことこそが、バレエという素晴らしい芸術を社会へさらに広く、深く根付かせる「最大の原動力」になると私たちは信じています。
これからの時代の指導者は、ただバレエの技術を「教える人」にとどまりません。
子どもたちの内なる感性がパッと起動するような、ワクワクするスイッチをたくさん用意し、共に発見を楽しむ「感性のナビゲーター」へと進化していきます。
東先生と作り出すこのリトミックコースが、指導者の皆さまにとって「これからの時代に不可欠な視点」をもたらし、未来のダンサーたちの心身を育む確かな支えとなりますように。
詳細なカリキュラムや募集要項につきましては、近日中に改めてご案内いたします。
4月からの新たな学びに、どうぞご期待ください!
バレエ安全指導者資格®︎事務局

東俊介先生プロフィール
音だけでなく、振付や美術など、様々な角度から音楽へのアプローチを試みる。
1983年、神奈川県逗子市生まれ。7歳からピアノを学び、17歳から作曲を始める。2003年に東京音楽大学作曲科に入学し、卒業後に渡独。ケルン音楽大学大学院課程およびカールスルーエ音楽大学ゾリステンクラッセ課程(州立演奏家資格)を共に最優秀の成績で修了。
アハトブリュッケン音楽祭やヴィッテン現代室内音楽祭など、多くの音楽祭で作品が演奏される。ICC国際作曲コンクール「Piano2006」第2位、第84回日本音楽コンクール作曲部門第1位、合わせて三善賞と明治安田賞を受賞。これまでに池辺晋一郎、遠藤雅夫、Markus Hechtle、Wolfgang Rihmに師事。
近年は『音を目で見ることができるならば、どのような形をしているだろうか』という問いをコンセプトに、演奏家を介さない、ダンサーと俳優によって演奏される音楽作品の制作など、様々なジャンルの芸術家との協働による音と視覚的情報に注目した作品に取り組む。また、日常や生の中にある芸術に目を向けた、パフォーマンス作品の創作と発表にも力を入れている。
『経験と体験の交差』を通じて芸術の分野と地域の枠組みを拡大することを目的としたアーティスト・コレクティブCrossingsのメンバー。