講師メッセージ

整形外科学 井上留美子先生
私は整形外科医師として、日々人の身体の治療に携わっております。
毎日、多くの痛みや怪我を診ていると、身体の個性やその使い方や作り方、予防の重要性に気付かされます。特に、スポーツの現場において、成長期の身体を知らずして運動指導をするべきでない、とすら感じています。運動特性はとても重要ですが、もっと基本の運動器についてお伝えできたらと考えています。

栄養学 伊藤あゆみ先生
ダンサーの身体管理は、パフォーマンスありきのことです。見た目の美しさだけでなく、タフに踊れる体力、しなやかな筋肉や障害予防のための効率的なリカバリー、表現を生む豊かな心、過酷な環境にも適応する強い心身、たくさんの要素を考慮しなければなりません。そのため、生活習慣病の改善や美容を目的とした食事法とは視点が異なります。
「バレエ栄養学」という学問が未だ確立していない中、私の専門であるスポーツ栄養学を土台に、ダンサーやバレエの指導に必要な情報を精査し、実際のバレエライフに生きる形でお届けします。
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バレエ史 芳賀直子先生
日本ではバレエ史を知らなくても踊り続けられてしまう、これは事実です。ですが、自分が好きで続けている芸術でもあるバレエのこれまでの歴史の時間の最先端に自分がいるのも事実です。バレエ史はダンサーにとっては自分の役を理解したり、より深めたりするために極めて役に立つ存在です。また、バレエ教育の際に歴史が身近になったら生徒さん達はそれぞれの立場で自分とバレエ史だけではない歴史、他の芸術との接点を見つける事ができるでしょう。バレエ史を知ることはプラスしかないのです。今回、非常に幅広い分野の講座の中にバレエ史が入ることも本当に意義深いと感じています。バレエ史が自分とつながっている存在であること、そしてそれによって開かれ豊かになるバレエの世界への道案内ができたらと思っています。

実践講習 藤野暢央先生
バレエのみならず、全てのジャンルの「踊り」というものは、人が自然に持つ「感情が体の動きとなって生まれ出る」行為。誰しもが自由に、思うように踊ってよいものです。同時に、しっかりとした踊り、激しい踊りを求めるならば、それだけ肉体にも要求が高まります。体の様々な機能を理解し、より正確に、より安全に努めて体を作っていくことは、本人の意識のみならず、それを見守る指導者にとっても、必ず良い成長に繋がっていくはずです。

実践講習 坂口忍先生
私自身がカナダ、ヨーロッパでダンサーとして14年間過ごし、その後ワガノワメソッドを学んだなかで見えてきた、国やメソッド、スタイルにおける特徴、姿勢や動作の違い、そして現在のバレエの進化について考察、実践していきます。その文化的背景や多様性を尊重しながら、生徒さんによってどのようなアプローチが適切か、また既存のメソッドを安全に指導するための配慮などを考える機会になればと思います。

ブランドフィッティング 熊谷拓明先生
バレエや舞踊が自身の生活や人生において どんな存在であるかを考えて頂く機会になればと考えます。 もちろんとても大切な位置にあるであろう「バレエ」ですが、人間として暮らす時間に「バレエをひろげる」ヒントが隠れています。 自身の事を掘り下げられたら、次は近くにいるバレエを知らない人にとってのバレエを考えます。 バレエの世界に引き込む踊りではなく、 人々の暮しに飛び込むバレエを探ってみましょう。
バレエ安全指導者資格®
コースご案内
バレエ安全指導者資格®︎では安全指導のプロフェッショナルになるための指導者コース、また各種専門知識とスキルを学ぶスペシャリストコース、個々の情報をアップデートするためのアップデートセミナーなど、指導者の方に寄り添った各種コースがございます。
【指導者入門コース】
・はじめてのバレエ指導コース(1日で取得可)
将来バレエのスタジオを開設したい、その夢に向けて準備を始めたい、一歩踏み出したいと思っている方へ。
「教える」ことは才能や感覚だけでなく技術です。技術は学んで身につけることができます。
このコースでは、これから指導者になるあなたに向けて、“安全に・確実に・わかりやすく”伝えるための考え方と方法を、一つひとつ丁寧にお伝えしていきます。
【認定指導者コース】
・ベーシック講座
安全指導のプロフェッショナルになるための基礎講座となります。
解剖学や整形外科学、栄養学、心理学などの医学的な講義からバレエ史やワガノワメソッドをはじめとするバレエに特化した講座、より質の高いバレエ指導と環境を提供するためのコンプライアンスについての講義など幅広く学んでいきます。
ベーシック講座という名前以上に気付きと発見の多い講義がたくさんありますので、知る楽しさ、喜びをぜひ味わってください。
・プロフェッショナル講座
ベーシック講座で学んだことを活かしながら、より専門性の高い知識とスキルを身につけるための講座です。
ジュニア期からシニア期に渡る心と身体の発達や教育、女性のライフステージ、キャリアについてなど、安全指導のプロフェッショナルとして活動するための専門性の高い内容を学んでいきます。
さらにバレエの分野では世界を代表するバレエメソッドやその歴史、音楽についても実践を交えながらより深く学んでいきます。
【スペシャリスト養成コース】
実践に役立つスキルを習得する専門コースです。
バレエ教師の他に新しい専門家として仕事をしていくためのコースです。
・バレエ姿勢ベーシックインストラクターコース(1日で取得可)
バレエを習う方がより健康的に高いパフォーマンスを行えるようバレエ姿勢や引き上げ、ターンアウトといった基本動作の理解に特化したコースです。
バレエスタジオにて新しいクラスとして肩こりや腰痛予防に繋がる姿勢改善クラスやセミナーなども開催出来るスキルの習得も行えます。
・バレエ専門トレーナーコース
バレエテクニックの向上やクライアントの方のお悩みを解決することに加え、『健康的なバレエ』を伝え、クライアントの方のバレエライフをサポートすることの出来るトレーナーになるためのコースです。
・大人バレエ専門講師養成コース
大人の方へのバレエ指導に特化したスペシャリストコースです。バレエの引き上げやターンアウトといったルールを今日初めて習う方にもわかりやすく指導し、大人の生徒の方が安全に着実に上達するための理論とテクニックを学んでいきます。
いつまでも大好きなバレエを踊り続けられるよう、そしてお互いに豊かな時間をいつまでも過ごしていけるようになりたい指導者の方にオススメのコースです。
・心のサポーターwithバレエ(1日で取得可)
目にも見えない『心』について学ぶことで傷付く人を作らないこと、傷付いてしまった方の声を聞けるようになること。必要な際は専門家の方につなぐことの出来るブリッジとなること。人に優しく寄り添うことの出来る心のサポーターの一員となるコースです。
【アープデートセミナー】
アップデートセミナー単発のセミナーから複数回のセミナーまで、本コースでの学びをアップデートしたり、新しい知識、情報、スキルを得るためのコースです。どなたでもお気軽に参加可能な本資格講義の体験版でもあります。
バレエ安全指導者資格®
カリキュラム
ベーシック講座
日程 | 1時限目 | 2時限目 | 3時限目 | 4時限目 |
---|---|---|---|---|
1日目 | 解剖学 (総論・バレエ障害の概要) スポーツ医 | 整形外科学 (外傷と障害、怪我の初期対応) 整形外科医 | 安全講習 (姿勢評価と関節の動きの整理) 八木原麻由 | 安全講習 (ダンサー・指導者のための解剖学立体解説) 八木原麻由 |
2日目 | エクササイズサイエンス (生体力学の基本) スポーツ医 | 実践講習 (ポイントワーク基礎) 青木尚哉 | 実践講習 (つま先の伸ばし方) 藤野 暢央 | 安全講習 (シューズフィッティングの重要性) 荒川奈々恵 |
3日目 | 栄養学 (栄養学基礎) スポーツ栄養士 | 心理学 (指導者の自己理解とメンタルケア) 井梅由美子 | 安摂食障害を深める会 (成長期バレリーナに大切なこと) SDAメディカルチーム | 世界のバレエ (ワガノワメソッドに基づくバレエ姿勢解説) 成川 さくら |
4日目 | 解剖学 (運動器の解剖) スポーツ医 | 整形外科学 (脊柱&体幹) 井上 留美子 | バレエ史 (ディアギレフの功績と系譜) 芳賀 直子 | 実践講習 (指導者とは?) 青木尚哉 |
プロフェッショナル講座
日程 | 1時限目 | 2時限目 | 3時限目 | 4時限目 |
---|---|---|---|---|
1日目 | 栄養学 (ジュニア期の栄養) スポーツ栄養士 | 解剖学 (循環器・呼吸器) スポーツ医 | 世界のバレエ (ルイ14世時代のバレエ=バロックダンス) 錦織舞 | 栄養学(女性、ダイエットと栄養高齢者栄養 骨粗鬆症)スポーツ栄養士 |
2日目 | 栄養学 (女性、ダイエットと栄養高齢者栄養 骨粗鬆症) スポーツ栄養士 | エクササイズサイエンス (エネルギー代謝と有酸素無酸素運動) スポーツ医 | 整形外科学 (ジュニア期、シニア期、女性の障害) 整形外科医 | バレエ指導のための音楽理論 (拍子とリズム) 東俊介 |
3日目 | 整形外科学 (腰痛と体幹モーターコントロール フィードフォワード機構) 整形外科医 | エクササイズサイエンス (トレーニング理論/ジュニア期のトレーニング) スポーツ医 | 心理学 (バレエ指導に活かす教育心理学) 藤澤翠美花 | バレエ指導のための音楽理論 (キャラクターダンスのリズム) 東俊介 |
4日目 | 整形外科学 (肩関節 膝関節 股関節) 整形外科医 | エクササイズサイエンス (オーバートレーニングとストレッチ) スポーツ医 | 実践講習 (学びの応用&バレエの動作) バレエ専門トレーナー | バレエ指導のための音楽理論 (和声入門) 瀬川玄 |
5日目 | 整形外科学 (足関節) 整形外科医 | エクササイズサイエンス (生体力学) スポーツ医 | 実践講習 (学びの応用&バレエの動作) バレエ専門トレーナー | 服飾史 (服飾史) 大脇 幹裕 |
6日目 | 解剖学 (創傷治癒/フットケア・スキンケア) スポーツ医 | 実践講習 (学びの応用&バレエの動作) バレエ専門トレーナー | 心理学 (子どもの発達心理学) 井梅由美子 | ブランドフィッティング (となりから見るバレエ) 熊谷 拓明 先生 |
7日目 | 安全講習 (初期救急) スポーツ医 | 心理学 (発達障害への理解と支援) 井梅由美子 | 実践講習 (学びの応用&バレエの動作) バレエ専門トレーナー | 世界のバレエ (世界のバレエの価値観と多様性) 坂口忍 |
8日目 | 修了テスト 120分 |
主な講師

塚田 訓子 先生
Kuniko Tsukada
産婦人科医
アトラスレディースクリニック院長

藤後 悦子 先生
Etsuko Togo
東京未来大学こども心理学部教授
公認心理師
臨床心理士
臨床発達心理士
保育士

井梅 由美子 先生
Iume Yumiko
東京未来大学こども心理学准教授
公認心理師
臨床心理士

藤澤 翠美花 先生
Sumika Fujisawa
公認心理師
臨床発達心理士

大脇 幹裕 先生
Mikihiro Owaki
ファッションデザイナー
パタンナー
株式会社Mo2 design 代表取締役
実践講習専任講師

東 俊介 先生
Shunsuke Azuma
作曲家
ケルン音楽大学大学院
カールスルーエ音楽大学 ゾリステンクラッセ課程修了
Crossings所属

神田 彩名 先生
Ayana Kanda
元英国ノーザンバレエ団
ボディコントロールピラティス協会
英国公認Level3ピラティスインストラクター

瀬川 玄 先生
Gen Segawa
ピアニスト
ヴァイマール・フランツ・リスト音楽大学
ゲスト講師

瀧田 絵美 先生
Emi Takita
公認心理師
臨床心理士
キャリアコンサルタント
バレエ安全指導者資格® カリキュラム紹介

まずは基本となる『人間の身体の構造』について学びましょう。ダンスや運動を理解し、効果的に指導するためには、骨や筋肉などの運動器の解剖をはじめ、呼吸器系や循環器系といった命を支えるシステムについても理解しておくことが重要です。特に『呼吸』や『心臓のはたらき』は、日々のパフォーマンスやコンディショニングにも深く関わってきます。この機会に、体の中で起きていることをしっかりと学び、自分自身の身体と向き合う力を養っていきましょう。人体の構造や働きを知ることは、身体の使い方に対する理解を深めるだけでなく、ダンスという表現においてもその質を高めることに繋がります。自分の身体を知ることは、自分の表現を広げる第一歩です。

この講義では、整形外科医の先生から身体に関するより専門的な知識を学びます。具体的には、外傷や障害の種類、発生しやすい部位や原因、そして各年齢層において特に注意すべきポイントなどについて詳しく解説されます。指導現場には、成長段階も身体の個性も異なる多様な生徒さんが集まります。だからこそ、年齢や身体的特徴に応じた適切で安全な指導方法を身につけることが不可欠です。この講義では、指導者としての視点から、個々の生徒に合った対応の仕方を確認し、実践的に学んでいきます。また、生徒の小さな身体の違和感や異変にいち早く気づき、大きな怪我を未然に防ぐ力も、プロフェッショナルな指導者にとって重要なスキルです。怪我を予防し、安全で健やかな成長をサポートできるようになるために、医学的知識の習得を深めていきましょう。

『身体の構造』を学んだ後は、次に“どのように身体をコントロールすべきか”、そして“正しい身体の使い方”について学びを進めていきます。このパートでは、実際に身体を動かしながら、各部位における安全な動かし方や、逆にケガをしやすい動作についても体感的に理解を深めていきます。理論だけでなく、実践を通して感じることが、正しい身体の使い方を身につけるうえで非常に大切です。その中で、バレエにおける基本的な動作である『正しいターンアウト』や『正しいプリエ』とは何かといった具体的な動きにも焦点を当て、丁寧に学んでいきます。形だけを真似るのではなく、その動作がどこから生まれ、どのように身体全体と連動しているかを知ることで、より深く正確な理解が得られます。安全で美しい動きを追求するための確かな知識と感覚を、ぜひこの機会に身につけてください。

成長期の子どもたちにとって、指導者の言葉は大きな影響力を持ちます。その一言が希望にもなれば、心を縛る呪いにもなり得ます。成長期とは身体が発達し、多くの栄養を必要とする大切な時期であり、「痩せなさい」といった言葉は、その成長を妨げる危険があります。家族や友人と囲む食卓は、心を育てる豊かな時間であり、その食事が罪悪感や苦痛に変わってしまうことは非常に悲しいことです。特に子どものうちから食べることにネガティブな感情を抱かせるのは、あまりに残酷です。SNSやYouTubeで見かける理想像に惑わされないためにも、正しい知識が必要です。ダンサーに求められるのは細さではなく、よく動ける身体です。見た目ではなく、どんな踊りを届けたいかが大切です。そのためにも、指導者自身が栄養学を学び、子どもたちに適切な指導ができるようスキルを高めていくことが求められます。

女性特有の身体の悩みとして、婦人科的なトラブルに悩む方は少なくありません。特にバレエをはじめとする高強度なスポーツに取り組む女性にとって深刻なのが無月経です。これは低体重やエネルギー不足が原因となることが多く、アスリートの間でも大きな問題となっています。また、月経前症候群(PMS)に苦しむ女性も多く、パフォーマンスに影響を及ぼすこともあります。最近では、スポーツ界でもようやく低用量ピルの使用が広まり始め、症状との付き合い方の選択肢も増えてきました。この講義では、こうした女性の身体に関する正しい知識や対処法について学びます。生徒たちが安心して日々のレッスンに取り組めるよう、指導者として適切なサポートやアドバイスができる力を身につけていきましょう。

これを読んでいるあなたは、これまでにバレエの上達とは無関係な体型や人格への否定的な指摘を受けたことがありますか?あるいは、知らず知らずのうちにそのような注意をしてしまった経験はないでしょうか。心、つまりメンタルはパフォーマンスにおいて非常に重要な要素です。指導の場においては、指導者自身の心のあり方も大切ですが、生徒たちのメンタルをどのように健康に保つかという視点も、現代のプロフェッショナルな指導者には必要不可欠なスキルです。この指導者資格では、心理学の基礎を実践的に学べる内容として、1)メンタルヘルス、2)ハラスメント、3)コーチング、4)発達心理学、5)教育心理学といった科目を取り扱います。心理学が初めての方でもすぐに現場で役立てられる知識と視点を身につけることができます。

バレエは芸術であると同時に、アスリートと同様に高い身体的負荷がかかる運動でもあります。本資格では、パーソナルトレーナー資格にも準拠した「運動と身体に起こる反応」について、専門的かつ実践的に学びます。基本的なトレーニング理論を理解することで、レッスン内で組むアンシェヌマンにも新たな視点を持つことができるでしょう。また、生体力学の視点から、バレエの動きに影響を与える物理法則についても学びます。なぜその動きが可能なのか、どうすればより安全に身体を使えるのか、そして「引き上げ」とは一体何なのかといった、バレエの根本に関わるテーマにも踏み込んでいきます。身体の理論を知ることで、より効果的で美しいパフォーマンスへとつながる確かな知識を得ることができます。

ベーシック講座では、パフォーマンス向上と怪我予防の両面から重要となる『姿勢』や『身体の可動域』について学びます。さらに、怪我が起きた際の初期対応についても習得します。そしてプロフェッショナル講座では、より実践的な救急対応として『人工呼吸』や『AEDの使用方法』について学びます。教室を運営していくうえで、生徒の安全を守ることは今や教師にとって欠かせない責任のひとつです。また、普段の生活においても“まさか”の事態に冷静に対応できる一次救命の知識を持っていることは、社会的にも非常に価値のあるスキルです。自分の身近な人を守れる知識と行動力を備えることで、より安心で信頼される指導者を目指しましょう。

バレエ指導者にとって欠かせない教養のひとつが『バレエの歴史』です。本講座では、新国立劇場バレエ研修所でバレエ史の講師も務める舞踊歴史研究家・芳賀直子先生をお迎えし、専門的な視点からバレエの歴史についてレクチャーを受けます。バレエがどのように誕生し、時代と共に発展しながら世界各地に広がり、そして日本に根付いていったのか。その背景や各作品が生まれた時代背景、文化的な影響について深く学んでいきます。バレエに注がれてきた先人たちの情熱と愛情を知ることは、現代を生きる私たち指導者にとっても大きな意味があります。その歴史を理解し、受け継いでいくことは、未来のダンサーたちを育てるために必要な大切な教養です。

この講義では、バレエの原点であるバロックダンスから始まり、フランス、ロシア、イギリスといった各国の代表的なバレエメソッドについて学びます。それぞれのメソッドが目指す理想のダンサー像や指導方針、教師資格の内容などを、実際に各国の指導資格を持つ先生方から直接学ぶ貴重な機会です。一つの流派に偏るのではなく、バレエの歴史を辿りながら、世界に広がる多様なアプローチを知ることで、指導者としての視野を大きく広げることができます。受講される先生方にとっては、自身が学んできたバレエのルーツを見つめ直すとともに、これからどのようなバレエを教室で伝えていきたいのかを考えるきっかけにもなります。指導の軸を築くための大切な一歩となる講義です。

この講座では、作曲家・東俊介先生とピアニスト・瀬川玄先生をお迎えし、音楽とバレエの関係を、感覚と理論の両面から学んでいきます。
東先生の講義では【拍子とリズム】【キャラクターダンスのリズム】をテーマに、音楽の構造や各国のリズムの違いをひもときながら、踊りと音楽とのつながりを体感していただきます。瀬川先生の講義では、音楽の“感情”や“物語”を支える【和声】に注目します。
「なぜこのように踊るのか」を音楽の仕組みから説明できるようになることで、これまで感覚的だった指導や表現にも、明確な理由と深みが加わります。
音楽理論を味方にすることで、感覚だけに頼らない、指導者にとってもダンサーにとっても、芯のある表現力が育まれます。
そして音楽の理解は、あなたの踊りに、そしてあなたのレッスンに、これまでにない“感動”をもたらしてくれるはずです。

この講義では、シルビア横浜店の店長である荒川奈々恵先生をお迎えし、シューフィッターの視点からバレエにおける足とシューズの重要な関係について学びます。合わないシューズを履いて踊ることの危険性から、各自に最適なシューズの選び方や足のラインに与える影響まで、実践的で役立つ内容が提供されます。さらに、生徒たちの足の健康を守るために、指導者として必要な知識も身につけることができます。各メーカーの特徴や違いについても、バレエ用品店の専門的な視点で詳しく解説していただけるため、充実した内容となっています。足元から健康的にバレエを踊るための知識を持つ指導者としてのスキルを向上させる貴重な機会です。

この講座では、身体やダンスに関する専門的な知識を学び、そのスキルを実際の指導や創作の現場で活かすことができる専任講師による実践的な講義を提供します。同じ内容でも講師によって伝え方や表現が異なるため、指導の中で“安全”を学ぶことは、ただ知識を得るだけではなく、身体を恐れずに動かせるようにすることが重要です。この安全指導者資格の大きなポイントは、単なる座学で終わらず、実際に動きながら学び、身体の基礎を理解した上で、オリジナルな世界観を創り出す力を養うことです。講師陣の豊かなキャリアや独自のアイデアにも触れ、創造的な指導方法を学ぶことができます。

この講義では、これからバレエ指導者として活動を始める方やスタジオを開設する方に向けて、独自の世界観や価値観を作るための考え方を学びます。また、すでに指導者として活動している方には、現在の活動と本当に伝えたいこと、届けたいことを再確認する時間を提供します。さらに、これからの方向性に迷っている方には、自分の過去を振り返り、本当にやりたいことを見つける手掛かりを得ることができます。常に試行錯誤と挑戦を繰り返し、新しい時間を創造している講師たちの話は、あなたの今後の活動に対するヒントや勇気を与えてくれるでしょう。
認定指導者コース詳細
受講資格
16歳以上
現在バレエを習っている方、踊っている方、指導されている方
受講料
ベーシック講座 |
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14万円 |
・専門知識を理解するための基礎知識を学ぶ講座
・実践講習では学んだ基礎知識をどのように実践に活かすかその応用術も学んでいきます。
・どなたでも参加可能な講座。
・ダンス安全指導者資格取得のための第一歩となる講座です。
・各日の宿題を提出し、全日受講後にベーシックコースの修了証をお渡し致します。
プロフェッショナル講座 |
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28万円 |
・ベーシック講座を修了された方が参加可能なコースです。
・年齢ごとに必要な整形外科学、栄養学に加え、スポーツサイエンスや心理学など、指導者として必要なスキルを学んでいきます。
・専任講師による詳細な実践講習も大きな特徴の一つです。
・各日の宿題を提出し、全日受講後にプロフェッショナル講座の修了証をお渡し致します。
・バレエ指導者の方で認定講師としてプロフィールに掲載、また活動されたい方は最終日のテストを受講して頂き、合格するとバレエ安全指導者資格® 認定講師として活動を行うことが出来ます。
・バレエの指導者ではない方は認定者として本資格専用ページにて掲載致します。
受講開始日について
講座の開始は毎月1日、または15日のいずれかよりお選びいただけます。
お問い合わせ・お申し込み
※3日以内に返信がない場合はお手数をおかけしますが、今一度メッセージをお願い致します。
送信先メールアドレスはこちらから【safedanceassociation@gmail.com】も可能です。