みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
今回のコラムでは、「バレエと人生の距離感──多様な選択を尊重するということ」というテーマでお話したいと思います。
私たちが提供しておりますバレエメディアサイトバレエジャポンでは、バレエ安全指導者資格でご縁をいただいた先生方に、コラムを執筆いただいております。
私たちがこの取り組みを始めたのは、バレエを心の支えとし、人生を彩る大切な要素としながらも、「それぞれに異なる生き方があって良い」というメッセージを、特に若い世代の方々にお届けできたらと考えたからです。
バレエを学ぶ方や指導する方の中には、「プロになるには、人生のすべてをバレエに捧げなければならない」と感じる方も少なくありません。
けれど本当は、そうでなくてもいいのです。
プロの道を歩んでいるからといって、すべての時間や価値観をバレエに委ねる必要はありません。(といっても仕事である以上、自然とそうなってしまいがちですが)
むしろ、自分自身のライフステージや心の状態に応じて、バレエとの距離感を選び取ることが自然であり、健やかなことだと考えます。
(仮にバレエのプロになるのであれば、なおさら様々なことを体験していることが、プロとしての表現力の糧にもなるでしょう)
バレエをやめるか、続けるか。
その決断は決して軽いものではないと思います。
幼い頃から長い時間をかけて積み上げてきたものを前に、気持ちが揺れるのは当然のことです。
しかし大切なのは、バレエという存在そのものが人生から消えてしまうわけではない、ということです。
たとえ以前のように舞台に立たなくても、心の中にある「バレエ」は決してなくならないのです。
落ち着いてその事実を理解することが、新しい形での幸せを見出していけるヒントになるのではないでしょうか。
特にコンクールの舞台を見ていて、強く感じることがあります。
男性ダンサーの場合、3歳でも20歳でも、体や心の変化は比較的直線的であり、順調に進めば未来が見えやすい部分があります。
ところが女性の場合はそうではありません。
思春期、進学、就職、結婚、出産、子育てと、さまざまなライフイベントの中で、身体や心、そして環境の大きな変化に直面することになります。
そのたびに、バレエとの向き合い方を改めて考えざるを得ない瞬間が訪れるのです。
そうした現実は時に厳しく「諦めざるを得ない」と感じる場面もあるかもしれません。
しかし同時に、それは人生の選択肢が広がる瞬間だとも言えます。
バレエを固く握りしめていなくても、人生には多様な幸せのかたちがある。
そうした事実を、バレエジャポンのコラムを通して少しでも知っていただければと願っています。
また、今まだ体験していないその先の人生に起こること、不安や戸惑い、またはワクワクするような出来事を知っていただくこともとても大切なことだと思います。
わからないから不安になる。
そして、周囲にもその先を知る人がいない、体験された方がいないとなると、その不安を相談したとしても、欲しい答えが返ってこなかったりもします。
だからこそ、その先を知る人たちと出会うことや、相談できる人を探しておくというのも大切なこと。
それは専門家でなくても良いのです。
もちろん専門的なスキルが必要になる場においては、専門家と出会っておくことは人生にとってとても心強いものとなります。
(そのためにバレエ安全指導者資格では、様々な専門家の方との出会いを用意しています)
私たちも、まだわからないことがたくさんあります。
だからこそ、先生方の声を聞き、生徒さんの歩みを知り、ともに考え続けたいと思います。
そして、バレエに関わるすべての人が「安心して選択できる環境」をつくることが、私たちセーフダンスアソシエーションの、バレエ安全指導者資格の役割だと考えています。
バレエと人生。その距離感に「正解」はありません。
人の数だけ、道があり、物語があります。
私たちはこれからも、その一つひとつの物語に寄り添いながら、皆さまと共に歩んでいきたいと願っています。
バレエ安全指導者資格®︎ 事務局
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