みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
『世界で一番安全なバレエスタジオを目指して』というテーマの第2回目。
今回は、本資格にて心理学の講義を担当してくださっています藤後悦子先生をご紹介いたします。
世界で一番安全なバレエスタジオを目指して
バレエという芸術は、肉体の限界に挑む過酷な側面を持っています。
しかし、その肉体を動かし、表現を司っているのは他でもない「心」です。
身体の安全を守ることと同じくらい、あるいはそれ以上に、生徒の、そして指導者自身の「心の安全」を守ることは、これからのバレエ教育において避けては通れないテーマとなっています。
心理学という「鏡」を持つ
「バレエ安全指導者資格®︎」において心理学の講義を担当してくださるのは、藤後悦子先生です。
藤後先生は大学教授として教鞭を執り、多くの著書を通じてスポーツや教育の現場における心理的サポートの重要性を説いてこられました。
先生の講義が私たちの胸を打つのは、それが単なる机上の空論ではなく、先生ご自身の体験や数多くの現場での対話に基づいているからです。
非常に和やかな先生の言葉は、時に優しく、時に鋭く、私たちの内面を映し出す「鏡」のような役割を果たしてくれます。
「耳の痛い話」に向き合う勇気
バレエ業界には、今なお「昔ながらの価値観」が根強く残っています。
厳格な規律や師弟関係、そして「苦しさに耐えてこそ一流」という精神論。
それらが美しい伝統を支えてきた一面は否定できませんが、現代社会において、その一部は「心の安全性」を脅かすリスクへと姿を変えています。
藤後先生の講義では、あえて業界にとって「耳の痛いお話」も語られます。
指導者が無意識のうちに生徒に与えている心理的影響、権威的な振る舞いが招く萎縮、そしてメンタルヘルスの軽視。
これらの事実に直面することは、長年この世界で生きてきた指導者にとって、決して楽なことではありません。
しかし、その痛みを受け入れ、価値観をアップデートすることこそが、社会とのズレが大きくなってしまった日本のバレエ教育を健全なものへと変える第一歩になると信じております。
指導者の「安定」が、生徒の「豊かさ」を生む
藤後先生が繰り返し説かれるのは、「まず指導者自身のメンタルを安定させること」の重要性です。
指導者が不安や焦燥に駆られていれば、それは鏡のように生徒へと伝播します。
逆に、指導者が自分自身の心理状態を客観的に理解し、健やかな精神状態を保つことができれば、クラス全体の空気は変わり、生徒たちは安心して自己表現に没頭できるようになります。
「豊かな時間を生徒に届ける」ために、まずは自分を整える。
これは自己犠牲を美徳としがちな指導者にとって、非常に重要な視点の転換です。
「ダンサー」から「指導者」への脱皮
多くの指導者は、かつて素晴らしいダンサーでした。
しかし、「踊ること」と「教えること」は、心理学的な観点から見れば全く別のフェーズです。
ダンサーの役割は、自らの光で観客を魅了すること。対して指導者の役割は、生徒の中に眠る光を見つけ、それを安全に育てる環境を整えることです。
この役割と責任の違いを深く自覚し、自分自身のアイデンティティを「指導者」として再構築すること。
藤後先生の講義は、その「指導者としての始まり」を力強く後押ししてくれます。
未来のバレエスタジオを創るために
心理学を学ぶことは、弱さを露呈することではありません。
むしろ、自分や生徒の弱さも強さもひっくるめて受け入れるための「強さ」を養うプロセスです。
藤後先生がもたらしてくださる知見は、私たちのスタジオを、単なるテクニック習得の場から、人間としての成長と幸福が共存する場所へと進化させてくれます。指導者のあり方が変われば、日本のバレエの未来は必ず、もっと明るく、健やかなものになるはずです。
身体だけでなく、心も健やかに。そんな学びの輪を、共に広げていきませんか。
世界で一番安全なバレエスタジオを、ぜひあなたの手で。
バレエ安全指導者資格®︎ 事務局

藤後 悦子 先生
東京未来大学こども心理学部教授
公認心理師
臨床心理士
臨床発達心理士
保育士
研究実践領域は、①社会的子育てや保育カウンセリング、②スポーツハラスメント(教育マルトリートメント)、③通信制高校の生徒支援・不登校(ひきこもり)支援、④特別支援児の支援、⑤多汗症支援等。
【担当講義】
1)ダンサーのメンタルヘルス
2)ハラスメント
3)コーチング