みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
今回は、『指導者とは、一人の人間の「人生」を預かる仕事である』をテーマとして、現在開催中の指導者コース2日目の講義の意味について解説をしてみたいと思います。
指導者とは、一人の人間の「人生」を預かる仕事である
バレエの先生という職業は、他の習い事や学校の教師とも少し異なる、極めて特殊で重要な側面を持っています。それは、「幼少期から成人に至るまでの長い期間、一人の人間の人間形成の時間を共に過ごす」という点です。
週に数回、何年にもわたって同じ師のもとで汗を流し、挫折や成功を繰り返す。そのプロセスにおいて、先生が発する言葉、価値観、そして生徒への接し方は、子供たちの人格形成に計り知れない影響を与えます。
バレエの技術を教えることは、単にステップを教えることではありません。それは、一人の人間が自分をどう捉え、他者とどう関わり、困難にどう立ち向かうかという「生き方」の土台を共に築く作業なのです。
だからこそ、私たちは「自分の経験ではこうだった」「感覚的にこう思う」という主観的な指導だけで完結してはならないと考えています。生徒の心身の健康と安全を生涯にわたってサポートするためには、情熱と同じくらい、客観的な根拠に基づいた知識が不可欠です。
未来を守るための「知識」という責任
指導者コース2日目の講義ラインナップは、指導者が「相手の可能性を誰よりも信じ、それを引き出す」ための具体的な武器となるものです。
それぞれの分野が、どのように生徒の未来に繋がっているのかを解説します。
1. 栄養学:生徒の未来を守る「指導者の義務」
(担当:伊藤 あゆみ 先生)
「踊るための体は、食べたものでできている」
この当たり前の事実を、私たちはどれほど真剣に捉えているでしょうか。
過酷な稽古に耐えるエネルギーを確保し、怪我をしない強い体を作ることは、根性論では解決できません。
特に成長期にある生徒に対し、根拠なく「痩せなさい」と伝えることは、その子の将来の健康を損なう大きなリスクを伴います。
正しい栄養の知識を持つことは、単なるスキルの習得ではなく、生徒の命と未来を守るための指導者の「義務」なのです。
2. 心理学:クラスの空気を作る「自己理解」
(担当:藤後 悦子 先生)
指導現場において、先生の心の状態は鏡のようにクラス全体に投影されます。先生が不安であればクラスは萎縮し、先生が冷静に信じていれば生徒は伸びやかに挑戦できます。
指導者も一人の人間です。だからこそ、自分自身のメンタルを整え、自己理解を深めるプロセスが必要なのです。
自分を客観視できて初めて、生徒一人ひとりの個性を冷静に見極め、その可能性を曇りのない眼で信じ抜くことが可能になります。
3. 安全講習:可能性を最大化する「解剖学の地図」
(担当:八木原 麻由 先生)
「なんとなく膝を伸ばして」「もっと引き上げて」といった曖昧な注意から脱却し、「なぜできないのか」を科学的に分析する力を養います。
関節の動きを3D(立体解剖学)で理解し、姿勢を正しく評価することは、生徒を一生残る怪我から守るための防波堤となります。
解剖学的な根拠に基づいた指導は、生徒にとって最短距離で上達するための「地図」となり、身体的な制限を超えた可能性を引き出す鍵となるでしょう。
「プロフェッショナル」の定義を再定義する
私たちが考えるバレエ指導のプロフェッショナルとは、単に踊りが上手い人でも、輝かしい経歴を持つ人でもありません。
「相手の可能性を誰よりも信じ、それを引き出す責任を持つ人」
この定義に立ち返ったとき、私たちが学び続ける理由は明確になります。生徒が自分自身の可能性に気づくためには、まず指導者がその可能性を信じなければなりません。
そして、その信じる気持ちを「結果」に変えるためには、栄養、心理、身体構造といった多角的なサポートが不可欠です。
バレエの技術のその先にある「安全」と「心」。
これらを学び続けることは、決して終わりのない道のりですが、その積み重ねこそが、大切な生徒たちの未来を輝かせる唯一の方法だと私たちは確信しています。
私たちは、情熱と知識の両輪で生徒の人生に寄り添う、志高い指導者の皆様をこれからも全力でバックアップしてまいります。
バレエ安全指導者資格®︎ 事務局
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