みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
今回は、『バレエ専門トレーナーというセカンドキャリア ─ “踊る”から“支える”へ』というテーマで、バレエ専門トレーナーという職業についてお話したいと思います。
ダンサーの方は、タイミングやきっかけはそれぞれであっても、いつか次のキャリアについて考える時期がやってきます。
なんとなく気配のようなものを感じながら、踊られている方も多いでしょう。
身体は少しずつ変化し、舞台に立つ時間は限られていく。
そして、「この先、自分はどう生きていくのだろう?」と、強く考えはじめる時期がやってきます。
それはとても不安なことだと思いますが、これまで積み重ねてきたものを武器にして、生きていける世界もあります。
それが、“バレエ専門トレーナー”という仕事です。
トレーナーとは、誰かの夢を支え、身体と心の両面からその人の未来を整えていく専門家です。
引っ張っていくこともあれば、寄り添いながら歩くことも、時にはただそばにいて、静かに見守ることもある。
かつて舞台で“魅せる側”だった自分が、今度は“支える側”として、誰かの光を灯す人になる。
ダンサーとして培ってきたたくさんの努力と時間が、次の価値へと変わっていくのです。
バレエトレーナーは、単なるストレッチ指導者でも、筋トレのコーチでもありません。
それは、大袈裟ではなく【身体を通して誰かの人生を支える仕事】と呼べます。
舞台の現場とは違い、トレーナーの時間軸はクライアントの人生に寄り添います。
「今日だけ」ではなく、「この先どうなりたいか」を一緒に考える。
相手のペースに合わせ、理解し、導いていく。
身体の専門家として、時間をかけて学び、整理し、それを必要とする人に届ける。
それが、トレーナーの役割であり、責任でもあります。
そして、その学びの時間にこそ、あなたの経験が息づきます。
怪我に悩んだ日々。
自分の身体と向き合い続けた時間。
それらすべてが、次に出会う誰かを支える知恵になります。
「伝えること」は、過去の痛みを価値に変える行為でもあるのです。
もしかしたら、あなたが困難であった時に、そばにいてほしかった存在に、あなた自身がなる、ということかもしれません。
トレーナーの対象は、年齢もレベルも問いません。
子ども、大人、初心者、再挑戦する人。
バレエで悩みを抱えている人なら、誰でもサポートの対象です。
活動を続けるうちに、「自分はどんな人を支えたいのか」という軸も見えてくるでしょう。
それが、あなた自身の“新しい舞台”となります。
トレーナーという仕事は、知識を伝えることではなく、人の可能性を信じ続けることです。
ダンサーとして磨いてきた集中力、観察力、忍耐力、それらは形を変え、誰かの成長を支える力に変わります。
踊ることをやめても、表現は終わりません。
たしかに、舞台で踊るときに感じるあの高揚や感動とは少し違うかもしれません。
けれど、この仕事には、一人では決して味わえない感動があります。
それは、誰かの悩みを解決できた瞬間に感じる達成感。
そして、その人が長く抱えていた痛みや不安から解放され、
新しい一歩を踏み出す瞬間に立ち会えるという、何ものにも代えがたい喜びです。
誰かの笑顔が、自分の生きる力になる。
その喜びが、日々の仕事の中にある。
これこそが、バレエトレーナーという仕事の本質です。
あなたがこれまで積み重ねてきた努力、時間、経験。
そのすべてが、確実に“生きていく力”へと変わっていきます。
バレエを通して磨いてきたあなたの感性と表現力は、今度は誰かの未来を照らす光になるのです。
それが、バレエダンサーのセカンドキャリアとしてのバレエ専門トレーナーという生き方の、いちばん美しいかたちだと思います。
バレエ安全指導者資格®︎ 事務局
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