みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。

今回は、『大人に寄り添う指導を学ぶ 』をテーマに、大人バレエ専門講師養成コースのご紹介したいと思います。

大人に寄り添う指導を学ぶ ― 大人バレエ専門講師養成コースの開設に寄せて

近年、日本のバレエ界では「大人のためのバレエ」が大きな広がりを見せています。
大人限定のクラスやコンクールが増え、かつては子どもの習い事やプロ志向の若者のものと考えられていたバレエが、今や幅広い世代に愛される存在になっています。

それは一つの流行かもしれません。けれども私たちバレエ安全指導者資格®が考えるのは、その流行の中でも「安全であること」「芸術としての本質を失わないこと」を守り抜く必要があるということです。

そのために新たに誕生したのが 大人バレエ専門講師養成コース です。

相手が変われば、伝え方も変わる

同じ「バレエを教える」という行為であっても、対象が子どもか大人かによって、指導の方法は大きく異なります。
幼い子どもに教えるとき、私たちは「言葉がまだ通じない」「抽象的な概念が理解できない」といった特性に合わせ、自然と表現や方法を工夫します。
これは当たり前のこととして、多くの先生方が日々実践しているでしょう。

では、大人の方に指導する際はどうでしょうか?

大人の方には理解力も経験もあり、理論的な説明や比喩を通して学ぶ力があります。にもかかわらず、なぜか「覚えられない」「音に合わない」「身体が思うように動かない」といった問題に直面することが多いのです。

その理由は、大人の方が不器用だからでも、年齢的にもう遅いからでもありません。
多くの場合、指導者側が「大人の身体」「大人の生活」「大人の学び方」への理解を十分に持たないまま、子どもと同じように教えてしまっているからです。
そしてなぜそうなってしまうかと言えば、指導者の側が子供の時に習ってきたことしか教えられないから、とも言えます。

大人の学びを理解する

大人の生徒には、それぞれの人生、そしてそれまでの人生があります。
仕事や家庭を抱え、時間も体力も限られた中で「バレエを学びたい」と足を運んでくださる。そこには、子どもとは違った切実な思いや憧れがあります。

その想いに応えるには、ただ正しい型を伝えるだけでは不十分です。
もちろんそのことをわかっていて、解剖学などの知識を習得されている方も多くいらっしゃいますが、実際にはそれだけでは足りません。
なぜならお互い頭でどれだけ理解しても、結局踊るということは、身体感覚を伴うものだからです。

自分の中にある主観的な感覚を他者に正確に手渡すことのできる人が、バレエ指導のスペシャリストと呼べるでしょう。

そのためには言葉で説明することはもちろん、相手の経験に寄り添って例えること、そしてそれを行う理由や手順、感覚を掴んでもらうための指導テクニックが、大人の生徒の上達には必要不可欠です。

『子どもの指導は得意だけれど、大人の方の指導は苦手』
そのような声も多くお聞きします。

しかし、指導者がそのような指導スキルを手にできれば、大人の生徒も子どもと同じように上達に導くことができます。
むしろ、自分の身体を客観的に理解し、理論と実感をつなげられるという点で、大人だからこそ簡単に上達ができるという強みすらもあるのです。

芸術であるバレエを伝えるために必要なこと

変なことをしなくても、バレエと人間の身体の構造を理解し、相手に伝わる手段を用いれば、バレエは着実に上達するのようにできています。
人間の骨や筋肉をすべて覚えるようなことも必要ありません。
バレエの力を信じるためにも、バレエの構造の理解、そしてシンプルに伝えるための方法を、ぜひ指導者の方には知ってもらえたらと思います。

ただ一つ問題があります。
それは私たちは理学療法士や施術家、またはピラティスのインストラクターではありません。
正しい身体の使い方、怪我をしないための身体の使い方をお伝えすることはもちろんですが、一番の目的は『芸術の体験』だと思います。

バレエで筋肉の名前を覚えた!
それも悪いことではありませんが、本来の目的ではないですよね。

安全に指導するために必要な知識と、実際にお届けするもの、体験していただくものは違います。
クラシックバレエの体験に必要なものはなんでしょうか?

そのようなこともこのコースでは、改めて見つめ直し、またそれをお届けるするためのスキルを学んでいきましょう。

指導者の立場と課題

大人を教える立場に立つ先生の多くが、年齢的に若く、自分よりも年齢が上の方の身体的変化や生活のリアリティを実感していないケースが少なくありません。
そのため、なぜ覚えられないのか、なぜ前回できたことが次にはできないのか、そういったことの背景にまで思いを馳せるのが難しかったりもします。
体験がなければ想像できません。想像できなければ、やはり配慮することも、それに基づいて導くこと、寄り添うこともできません。

だからこそ、私たちは指導者に「大人バレエへの理解と導き方」という新しい視点を学んでいただきたいと考えています。

大人の生徒は、指導者の技量と配慮次第で大きく伸びることもあれば、逆に「自分には向いていない」とバレエを諦めてしまうこともあります。
バレエが続くかどうか、その責任は指導者の側にもあります。

芸術としてのバレエを、大人にも

「大人だから本格的にはできない」
「趣味だから本物のバレエは必要ない」

もしそのように思われる指導者の方がいらっしゃるとしたら、それはとても残念なことです。

誰であれ、舞台に立つ瞬間、鏡の前で動く瞬間、そのときはバレエダンサーです。
年齢に関わらず、無理をさせずとも、きちんとした指導を通してバレエはバレエとして成立します。

この事実を知ることは、プロとして幼い頃から厳しい訓練を受けてきた方々にも、新鮮な驚きとなるかもしれません。
「芸術としての本質を諦めない大人の学び」が広がることで、子どもと大人、プロと愛好者といった枠を超えた出会いとつながりが生まれていくのです。

ここまで読み進めてくださったあなたへ

「どうして大人になってからも、ここまでバレエに夢中になるのだろう」
「どうしてなかなか上達しないのだろう」

そんな疑問を持たれた方は、このコースがその答えを持っています。
大人バレエ専門講師養成コースは、ただ流行に迎合するのではなく、大人にも本物のバレエをお届けできる指導者を育てたいと考えております。

バレエがあってよかったと、お互いが心から思える未来を。
そして、生涯を通じてバレエと共に過ごせる世界を。

その願いをともに実現していく仲間を、私たちは心からお待ちしています。

バレエ安全指導者資格®︎ 事務局

大人バレエ専門講師養成コース詳細はこちらよりどうぞ。
https://safedance.jp/sp/otona_ballet/