みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
今回のコラムでは、今月、来月と2ヶ月にわたり開催いたします『摂食障害』に関するセミナーへの想いについて書いていきたいと思います。
今回は、スポーツ医やスポーツ栄養士の先生方に加え、現役の振付家・ダンサー・指導者として、さらにバレエ安全指導者資格®︎ベーシック講座を修了された杉本音音先生、そしてデンマーク王立バレエ団でご活躍されている川添智香先生にもご協力いただき、講義とトークセッション、さらには対談形式のイベントを開催いたいます。
非常に豪華で濃い内容ですが、このイベントは単に“知識を得る”場ではありません。
今回は、私たち大人が一度立ち止まり、「今のバレエの環境が、子どもたちの心身にとって本当に健やかであるのか」を冷静に問い直す時間にしていただけたらと心から願っております。
摂食障害というテーマは、とても繊細です。
一見すると、単なる「痩せ願望」や「食へのこだわり」のように見えてしまうかもしれません。
けれどその背景には、評価への不安やプレッシャー、自己否定、孤独、そして「誰にもわかってもらえない」という痛みが隠れていることがほとんどです。
バレエという世界は、特に思春期の子どもたちにとって、体重や体型がそのまま「存在価値」になってしまいかねない環境です。
けれど、成長期という言葉が示すとおり、今まさに伸びていこうとしている身体を、「削る」方向ではなく、「育てる」方向で支えていくことが必要なのではないでしょうか。
もしプロダンサーを目指す子ども達であっても、いや、そうした子ども達だからこそ、怪我をしない身体、踊れる身体を作ることの重要性を先生方を含め、周囲の大人の方には理解していただきたいのです。
私たち大人が「しっかり食べなさい」と当たり前に言える空気。
誰かの身体の変化に無責任な一言を投げかけるのではなく、その人の心や生活背景に目を向けられる視野の広さと温かな眼差し。
それが、これからのバレエ教育において本当に大切になってくるはずです。
このセミナーは、そうした想いを共有し、具体的に「どうすればいいのか」を考えるための場です。
現役ダンサーの方には、自分自身の心身と静かに向き合う時間として。
指導に携わる先生方には、教室での関わり方を見直すきっかけとして。
保護者の方には、お子さんの変化に早く気づき、寄り添えるための学びとして。
それぞれの立場から参加していただけたらとても嬉しく思います。
私たちセーフダンスアソシエーションは、「誰もが安心してバレエと向き合える社会」を目指し、日々さまざまな専門家と連携しながら活動しています。
このセミナーも、その一環として生まれたものです。
摂食障害という、見えにくく、長く苦しみやすい課題に対して、どう向き合うか。
それは、バレエ教育の未来をどう育てていくかという問いにもつながっていると、私たちは考えています。
まずは正しく知ることから。
そして、誰かを追い詰めないまなざしを持つこと。
ひとりでは難しいからこそ、共に学び、共に悩み、共に支えていける仲間がいることの安心を、ぜひこの機会に感じていただけたらと思います。
どうか、ご自身のために、そして未来の生徒や仲間のために。
このセミナーを、あたたかな一歩としてご活用いただけますように。
詳細・お申し込みは、以下のページからご覧いただけますので、ぜひチェックのほど、よろしくお願いいたします。
https://safedance.jp/bmst/eatingdisorder/
バレエ安全指導者資格®︎ 事務局