みなさま、こんにちは。
バレエ安全指導者資格®︎事務局です。
今回のコラムでは、来月・再来月にわたり、バレエに関わるすべての方に向けて「摂食障害」をテーマとしたイベントへの想いについてお話したいと思います。
このイベントは「摂食障害への理解とサポート」を目的とした取り組みです。
そしてこのテーマは、私たちバレエ安全指導者資格でも特に重視して取り組んでいるものです。
バレエの現場では、長く「体型」や「見た目」が重視される文化が続いてきました。舞台の上での美しさや厳格な審美性を求めるがゆえに、多くのダンサーが幼い頃から「痩せていること」こそが正しいと信じ、心や身体に無理を重ねてしまう現実があります。
「このままではいけない」と思いながらも、「これを失ったら、自分が壊れてしまいそうで怖い」と語る声。誰かと食事をすることができず、孤独と罪悪感を抱える若いダンサーの姿。
それは決して一部の特別な人の問題ではなく、バレエに関わる誰もが直面しうる課題なのです。
私たちがこの取り組みを始めたのは、「ダンサーが自分を壊してまで踊る」世界を、未来の世代に残したくないからです。
心と身体の健康が守られてこそ、バレエは本当の意味で美しく、自由な芸術でいられる。そう信じて、心理師・栄養士といった専門家の方々と連携し、摂食障害の予防・理解・支援に向けた情報発信を始めました。
摂食障害は、見た目だけでは判断できず、症状が進行して初めて周囲が気づくことも多い病です。だからこそ、指導者や保護者、そして本人が早い段階で「気づき」、正しい知識を持つことが何より大切です。
この取り組みを通して、無自覚な言葉が誰かを追い詰めてしまうこと、そして逆に、一つの理解ある言葉が心の支えになることを、広く伝えていきたいと考えています。
バレエの世界にも、もっと「心と身体を守る文化」を。
摂食障害は、決して恥ずべきことではなく、専門的なケアによって回復が目指せる疾患です。だからこそ私たちは、病気を正しく理解し、支え合える社会づくりに、バレエ界から一歩を踏み出していきたいのです。
この取り組みが、今まさに悩んでいる誰かの「生きたい」「踊り続けたい」という願いに、そっと寄り添える一歩となりますように。
摂食障害について詳しく知りたい、また当事者の方もぜひ一度こちらのページを覗いてみてください。
https://safedance.jp/bmst/eatingdisorder/
そして、もし必要であれば、お気軽にお声掛けください。
バレエを習う、踊る、指導する、そして応援するみなさんの健康が守られることを願って。
イベントの詳細は近日中にお知らせいたしますので、気になる方はぜひチェックをお願いいたします。
バレエ安全指導者資格®︎ 事務局