今回のバレエ安全指導者資格にて講習を担当してくださる講師の方々よりこれから受講される皆様へのメッセージをお届けします。
講師の方々と共に学び、共に深め、共に良い時間をすごしていきましょう。


1)今回の資格への思い
2)担当される講習の内容について
3)参加する皆さんへ
井上留美子先生
1)日常診療において、バレエの怪我や痛み、悩みは多く見られます。医学的研究もまだ多く行われていません。指導に関わる者の不勉強で、アスリート生命を潰さないためには、この様な運動特性に特化した素晴らしい指導者の方々の元で学ぶ機会は貴重なのではないかと思います。

2)私は整形外科(整形内科?)医師として、日々人の身体の治療に携わっております。
毎日、多くの痛みや怪我を診ていると、身体の個性やその使い方や作り方、予防の重要性に気付かされます。特に、スポーツの現場において、成長期の身体を知らずして運動指導をするべきでない、とすら感じています。運動特性はとても重要ですが、もっと基本の運動器についてお伝えできたらと考えています。


3)私はバレエ専門の整形外科医師ではありません。足の専門家でもありません。そんな私が、バレエに携わる皆様にお伝え出来る事は何だろう? 
わかりやすく身体を理解していただくためには?
こんな事を考えながら、私も勉強させていただいております。
伊藤あゆみ先生
1)皆さま、こんにちは。管理栄養士、公認スポーツ栄養士の伊藤あゆみです。
十数年前、自身の経験から、「バレエ界にダンサーの食生活をサポートする専門家が絶対に必要」と思い立って以来、スポーツ栄養学を専門として活動して参りました。
この度、「安全」という共通ワードの元、多角的な学びの場の一員として栄養学を担当させていただけること、とても感謝しています。
私一人でサポートできるダンサーの数には限りがありますが、今回の資格を通じて、ダンサーやダンサーに間近で関わられる先生方が、ご自身や大切な生徒さんの心身の状態や食生活をより広い視点で捉えていただくことができれば、より多くのダンサーの安心に繋がると思います。そのお手伝いができれば本望です。

2)ダンサーの身体管理は、パフォーマンスありきのことです。見た目の美しさだけでなく、タフに踊れる体力、しなやかな筋肉や障害予防のための効率的なリカバリー、表現を生む豊かな心、過酷な環境にも適応する強い心身、たくさんの要素を考慮しなければなりません。
そのため、生活習慣病の改善や美容を目的とした食事法とは視点が異なります。
「バレエ栄養学」という学問が未だ確立していない中、私の専門であるスポーツ栄養学を土台に、ダンサーやバレエの指導に必要な情報を精査し、実際のバレエライフに生きる形でお届けします。

3)私たちの周りには、たくさんの情報があふれています。一方で、バレエに特化した情報は少なく、四苦八苦されている方も多いのが現状ではないでしょうか。
さらに、私たちは生身の人間なので、こうすればこうなる!なんて簡単には思い通りにいかないことも多々あります。現場で抱えていらっしゃるお悩みも、共有していただけると嬉しいです。

八木原麻由先生
1)動きの専門家である理学療法士の八木原麻由と申します。日々患者様の治療に携わる中で、「怪我を予防するための知識と技術を患者様に広めること」がとても重要だと感じています。バレエに限らず、踊りには身体が必要です。その「身体」に対する知識や技術を持つことで、より正確に、そしてより安全にバレエと関わっていくことができるのではないでしょうか。この資格では、さまざまな分野の専門家による講習が受けられるため、バレエに関わる皆様のサポートに繋がるはずです。

2)ベーシックコースの初日に股関節、2日目には膝関節、3日目には足関節についてお話しさせて頂きます。「ターンアウト」という言葉はありますが、身体の動かし方は人によってバラバラです。「プリエ」や「ルルベ」も同じです。個人差のある「動き」をより安全に動かすための知識を、単なる講義ではなく共に身体を動かししっかり理解できる場とさせて頂きます。

3)「身体」と「バレエ」に関わる専門家が、ここまで沢山集まれる場はなかなかないと思います。受講されることで、みなさんの新しい知識や興味、発見、そして今後のサポートに繋がると信じています。素敵な時間となることをとても楽しみにしていますね。
成川さくら先生

1)皆さま、こんにちは。澁谷芸術企画代表の成川さくらと申します。今回「バレエ安全指導者資格」という、素晴らしい指導者用のコースが発足し、自身が携われることを、大変嬉しく光栄に思っております。バレエのムーブメント自体、私たち人間の身体にとって「自然ではない」動きを多く伴うため、指導者の皆さまも、大なり小なり怪我のご経験があるのではないでしょうか。生徒もまた其々、身体の条件は異なるので、個々に合った教え方を模索されることもあるかと思います。各ジャンルのプロフェッショナルが集結したこのコースで学ぶことで、「正しい知識」が身に着くはずです。皆さまが指導される上で生じる「日頃の疑問」を解消していただき、是非、指導者としてのスキルに更なる磨きをかけてください。

2)ベーシックコースでは股関節について、ティーチャーズコースではバレエの立ち方、ターンアウト、ねじれと障害についての講義を担当させて頂きます。特に「正しい立ち方」はクラシックバレエの基礎における最重要事項と考えており、個人的には指導する際に一番気を付けている部分です。正しい立ち方を身に着けることで、怪我を防ぐことはもちろん、踊りも軽く、楽になっていくのが実感できると思います。

3)コースの紹介を読んでいると、それだけでワクワクしてきます。わからないことがあれば、積極的に質問してください。皆さまと有意義な学びの時間を共有できることを、とても楽しみにしています。
青木尚哉先生
1)振付家、ダンサー、ダンスグループzer◯の代表の青木尚哉です。
いつのまにかダンスに出会いおよそ30年が経過していました。その途中でたくさんの怪我や交通事故にもあいました。が、今もこうしてダンスを続けていられるのは、その都度親身になって治療や指導、そしてダンスとは何か、身体とは何かを問い、伝え続けてきた先人達の指導の御蔭かと思います。今回の資格が全国の現場最前線でお悩みの方への一助となることを願っています。

2)今回のコースでは、僕が振付や指導の際に使っているポイントワークを用いて、現場最前線で起きうる「言語」と「イメージ」と「実際の身体」のズレについて、体験談と実践ワークを提供いたします。ポイントワークは、僕が生徒としてダンサーとして振付家として、重ねてきた体験のトライアンドエラーによって開発しているオリジナルメソッドです。知識と実践の両立を目指す本コースの特徴をふまえ、生徒と教師、振付家とダンサーの間のコミュニケーションの成立を再確認します。一つの答えに対する、無数の問いを皆さんで話し合いましょう。

3)バレエはもとより、ダンスは衝動と興奮と欲望に満ちています。そこに必ずしも安全はあるとは言えません。だからこそ、指導の時に「安全」はしっかりと意識されるべきだと考えています。この資格の元に、集まる皆さんの「愛するバレエ」と「育む生徒たち」への悩みが少しでも解決し、またその回答が皆さんの新しいノウハウへとなっていく。そう思うとワクワクしてきます。僕も皆さんと同じく参加の気持ちを持って勉強していきたいと思います。
藤野暢央先生
1)皆さん、こんにちは。バレエダンサー兼ピラティスインストラクターの藤野暢央です。バレエのみならず、全てのジャンルの「踊り」というものは、人が自然に持つ「感情が体の動きとなって生まれ出る」行為。誰しもが自由に、思うように踊ってよいものです。同時に、しっかりとした踊り、激しい踊りを求めるならば、それだけ肉体にも要求が高まります。体の様々な機能を理解し、より正確に、より安全に努めて体を作っていくことは、本人の意識のみならず、それを見守る指導者にとっても、必ず良い成長に繋がっていくはずです。

2)今回のコースでは「足」と「感覚」について、新しい領域を学んでいただきます。体中どの部位にしても「あって然るべきもの」「無いと困るもの」であることには間違いないのですが、特に足に関しては使い方や使い道を、実は余りよく分かっていないのが本音ではないでしょうか。「感覚」は捉え方によって、様々な可能性を生み出し、踊りにはもちろん。私生活や人生観にも、大きな影響を与えてくれるでしょう。

3)今回のコースを受けられたことで、今まで知らなかったこと、知りたかったことの鍵が、またいくつか解けていくことでしょう。人の心も体も、日々変化し続け、成長し続けるもの。新たな知識は必ず、人生の財産になります。楽しんでまいりましょうね。
田坂まい先生
1)こんにちは。今回、スタディグループファシリテーターとしてこの講習に関わらせていただく田坂まいです。バレエの指導者資格が特に定められていない日本ですが、毎年素晴らしいダンサーが国内で、そして世界で活躍されています。ただ、その裏にはバレエを怪我などの理由で途中で諦めた才能もあったはずです。この講習の卒業生が健やかに、そしてまた一段と華やかなバレエの時代を作ってくれると信じています。

2)私が担当するスタディグループファシリテーターという役割は、その名の通り皆様の学びをサポートし、促すことを目的としています。たくさんの情報を毎週勉強されるわけですが、その情報を知るだけでなく、自分の知識として落とし込む作業が必要になります。そのプロセスでは混乱したり、迷ったり、不安になったりすることもあるでしょう。フェルデンクライスプラクティショナーとして、皆様の学びの道のりをガイドさせていただきたいと思っています。週一回のスタディグループでは受け身ではなく学んだ事や疑問などをシェアしたり、アウトプットする機会にしていきます。

3)この7日間の講習は皆様にとって、とても濃厚な時間となると思います。ここでの学びがその後の皆様の活動へ生かせるよう一瞬一瞬を大事に、素敵な時間にしましょう。
中谷広貴先生
1)バレエ専門トレーナーとして活動しています中谷です。東京バレエ団にいた時からよく友人たちと『日本にもバレエ用の資格があるといいのにね』と話をしていたあの日々から12年が経ちました。私自身今日までに沢山の勉強を、そして資格を取得してきましたが、やはりいつも頭によぎるのは『バレエ用があれば』という想いでした。そして今回素晴らしい先生方と一緒にこのような場を作れたことはとても嬉しく本当に幸せなことです。多くの悩みを抱える先生方、ダンサーの方の人生をサポート出来る場になることを心から願っています。

2)今回のコースでは『膝』と『引き上げと骨盤、安全な身体の反らせ方』の実践講習を担当します。 バレエを踊っていて膝の怪我はかなり頻繁に見聞きします。 もしかすると今回受講される方の中にも手術をするほどの怪我をされた方もいらっしゃるかも知れませんが、やはり一生付きまとってしまうものでもありますので、怪我をしない、させないためにも今回の講習で膝に負担のかけない身体の使い方を覚えてもらえたらと思います。 また、ティーチャーズコースの方でお伝えする『引き上げと骨盤、安全な身体の反らせ方』ではカンブレにしてもアラベスクにしてもバレエは腰を反らせることが多いので、膝と同様、腰を痛めないための方法、身体の使い方を引き上げと骨盤という点に注目してお伝えしたいと思いますので一緒に確認していきましょう。

3)東京バレエ団在団中にトレーナー資格の取得に向けて勉強をはじめましたが、『バレエってこういうことをしていたのか!』という発見の連続で毎日が本当に楽しかったことを覚えています。今回のような多角的な視点で身体のことに特化して学ぶ”バレエ用”の資格は他にありません。学びを深めたい方にとってもとても頼もしい講師の先生方が集まっていますので安心してご参加頂けたらと思います。運転免許と同じでタイミングを逃すとなかなか時間が取れなかったりもしますので、迷っている方は迷った今が絶好のチャンスです。一緒に学んでいけることを楽しみにお待ちしています。