錦織舞先生
ジョイ・バレエ ストゥーディオ代表
フレンチバロック・オペラ プロデューサー
バレエ安全指導者資格認定講師
1)今回の資格への思い
『ルイ14世時代のバレエ=バロック・ダンス』の講義を担当させて頂くジョイ・バレエストゥーディオ代表の錦織舞と申します。
≪太陽王≫として有名なルイ14世統治下のフランスでは、王族・貴族にとって、当時のバレエ=バロック・ダンスが出世の為の必須分野であった事をご存知でしょうか。王様に認めて頂き、地位を確立する為に日々、必死に踊りの練習を重ねていた当時の貴族達の生活や踊りの様式を知る事は、クラシックバレエへの理解を深め、指導する上での新しい知識になるのではと思っております。
2)担当する講座の内容について
コンクールが盛んになり、テクニックが重視される現代の日本のクラシックバレエですが、王宮文化から誕生したという原点に立ち還り、王族・貴族の宮廷での礼儀作法がバレエの根源である事を学び、指導する上で大切な事を一緒に考えていきたいと思っております。
今でもバロック・ダンスは世界中で多くの人が踊り、バロック・ダンサーが舞台で活躍されています。プリエ、パ・ド・ブレ、アッサンブレ等、私達に馴染みの深い≪パ≫の名前が、バロック・ダンスにも存在しています。
『録画が存在しない時代の舞踊を、どの様にして現代まで引き継いできたのか』『現代のクラシックバレエのコール・ド・バレエがシンメトリーに創られている理由』等、バロック時代の王族・貴族の舞踊を通してお話させて頂きます。
3)参加される皆さんへ
私は2023年にバレエ安全指導者資格のベーシックコースとプロフェッショナルコースを修了し、認定講師となり、現在も勉強を続けている立場です。以前は海外へ行かないと学ぶ事が出来なかった分野を、一流の講師の皆様から受講出来るという素晴らしい本コースに、私自身も大変助けられています。指導者として学ぶ場が、日本には殆ど存在しませんでしたが、これからは必要な時代になる事と思います。
≪バロック・ダンス≫というジャンルは、私自身も≪バロック≫について勉強するまでは無知でした。ルイ王朝時代、王様の前で踊る為に大切にされた事は、技術だけでなく≪知性と品性≫であったと言われています。クラシックバレエの原点である、バロック・ダンスを知り、クラシックバレエは点数を競うスポーツではなく【舞台芸術】であるという認識を持ち、後進に伝えて行く事も、指導者にとって大切であると思っております。私も皆様と共に学び、知識を増やしながら、指導者として日々成長していきたいと思っております。