eキャンパス特別講義講師にダンサーで作家の「林 由夏 先生」が着任しました。

『The Knowing Body: 身体から知ること、つくること』

eキャンパスでは、東京大学大学院教育学研究科を修了後、イギリス・ロンドンのTrinity Laban にて修士課程 (MFA Creative Practice) を修了され、現在もイギリスにてご活動中の林 由夏 先生をお迎えし、eキャンパス専用の講義を担当していただくこととなりました。

講義タイトルは『The Knowing Body: 身体から知ること、つくること』

この特別講義では、「home body」——帰る場所としての身体をテーマに、日常の中の身体感覚を通じて自分の軸を再発見し、曖昧になっていた心の輪郭を鮮やかに描き直します。

毎週、林先生から手渡される様々なお題を通して「身体から知る」というアプローチで、改めて自分自身と出会い直す旅のような時間を過ごしていきます。
身体から知ることができるのは、ただ目の前の感覚だけではありません。
そこには、知らず知らずのうちに積み重ねてきた過去とのつながりが息づいています。
それは、今抱えている課題の根っこに気づくための扉かもしれませんし、これから先、どんなふうに在りたいのかという未来への静かな道標となることもあるでしょう。

「実は自分はこういう人間だった」

そんなふうに思い出される忘れかけた自分自身の記憶や感覚は、言葉ではなく身体の奥深くに刻まれているものです。
この講義では、そうした微かな声に耳を澄ませながら、自分という存在に改めて出会い直していきます。

日々の忙しさの中で見過ごしていた身体の声に意識を向けることで、世界との関わり方にも新たな視点が生まれます。
心と身体のあいだに柔らかな余白を取り戻し、自分にとって本当に心地よいあり方を見つけていきましょう。

講義を終える頃には、日常が少し違った風景に見えているかもしれません。

あなたが思う以上に“身体は知っている”
静かで、自由で、深いこの時間を通してどのような自分と出逢えるか。

本講義をどうぞご期待ください。

詳細はeキャンパス特設ページをご覧ください。
https://safedance.jp/study/ecampus/

林由夏先生プロフィール

身体と言葉を行き来しながら、即興と記憶を軸にしたパフォーマンスや文章、映像による作品を制作する。
作ること、伝えること、つながることの中に立ち上がる芸術と教育のあり方を模索中。

2024年、イギリス・ロンドンのTrinity Laban にて修士課程 (MFA Creative Practice) を修了。
渡英後、Skinner Releasing Technique や Authentic Movement などのソマティック・ムーブメントの実践に出会い、大きな影響を受ける。
修士課程では、「home body(ホーム・ボディ)」という概念を用い、身体を「home(帰る場所、家)」と捉え、その概念的・感覚的・物理的な流動性を探求。現在も研究を続けている。
これまでの作品には、短編映像『You don’t want to lose me』(ボリアル・スクリーンダンス映画祭、アイスランド・アークレイリ)、パフォーマンス作品 『a duet with the invisible to be hopeful』(East London Dance 主催Company Jinks’ Mindful Movement Festival、イギリス・ロンドン)、詩・映像『Myopia』(Olivia Davies と共作、Same Faces Collective によるオンライン文芸誌に掲載)などがある。
最近は、踊りから生まれたドローイングや文章のリトルプレスにも制作を広げている。

作品を作る傍ら、踊りやムーブメントの教育とその研究にも携わる。
2022年、東京大学大学院教育学研究科教育心理学コース修士課程修了。大学生を対象にしたムーブメントの授業の参与観察や、学生・授業者へのインタビューを実施し、ムーブメント教育の有効性に関する論文やチャプターを日本語および英語で執筆した。
また、現在は自閉症の子どもたちとのダンス・セッションのアシスタントとしても活動しており、人間の共通言語としての動きを「読む」ことと、ただ共に存在すること(co-exisiting)への関心を深めている。